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世界で最も年俸が高いクラブはどこ?
1位は意外な名前、セリエは爆下げ中。
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph byAFLO
posted2016/06/13 07:00
リーグ4連覇中のPSGだが、CLでは4年連続ベスト8止まり。この壁を突破する方法は、さらなる投資……なのか?
PSG、バイエルンは国内で完全に1強状態。
欧州サッカーになじみのない人にとって、全体のトップがPSG(パリ・サンジェルマン)であるのは意外に映るだろう。
しかし2011年にカタール・スポーツ・インベストメントが筆頭株主になって以降は“新オイル・マネークラブ”として一気に躍進。FWズラタン・イブラヒモビッチ、FWエディンソン・カバーニ、DFチアゴ・シウバらワールドクラスの選手たちを次々と確保したことがランキングに直結したとみられる。
ちなみにリーグ・アン勢で2番手に入っているのはずっと離れてASモナコの78位(324万7584ドル/約3億4750万円)。PSGが圧倒的な強さでリーグ4連覇を果たしたのは当然の帰結とも言える。
“1強状態”という意味ではブンデスのバイエルンも同じだ。バイエルンがサッカー界で6位、スポーツ界全体でも7位に入る一方で、打倒バイエルンの一番手とされるドルトムントは全体の62位(401万9926ドル/約4億3010万円)。
過去にはFWロベルト・レバンドフスキ、MFマリオ・ゲッツェをバイエルンに引き抜かれ、今オフもDFマッツ・フンメルスがまたしてもライバルに移籍を果たしたが、これだけ経済力に差があると仕方のないところなのかもしれない。
セリエAのミラン、インテルは“爆下げ”中。
栄えるメガクラブの一方で、往年の輝きは今や昔という“爆下げ”状態なのはかつてセリエAで栄華を誇ったACミランとインテルである。2012年からのランキングと平均給与で見るとそれは顕著だ。以下の順位はMLBやNBAなど他競技のスポーツチームも含めたものとなっている。
【ACミラン】
'12年:7位 /610万4769ドル(約6億5320万円)
'13年:6位 /653万8811ドル(約6億9960万円)
'14年:27位/487万2750ドル(約5億2130万円)
'15年:58位/408万5126ドル(約4億3710万円)
【インテル】
'12年:10位/570万0915ドル(約6億1000万円)
'13年:10位/615万2566ドル(約6億5830万円)
'14年:31位/464万0714ドル(約4億9650万円)
'15年:69位/356万3230ドル(約3億9080万円)