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盤石なのはフランスとイングランド。
EURO最新チーム状況を整理する。 

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遠藤孝輔

遠藤孝輔Kosuke Endo

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photograph byPanoramiC/AFLO

posted2016/06/10 07:00

盤石なのはフランスとイングランド。EURO最新チーム状況を整理する。<Number Web> photograph by PanoramiC/AFLO

フランス代表の突破力を支える1トップ、オリビエ・ジルー。6月4日の国際親善試合スコットランド戦では2ゴールを記録。

攻守噛みあうスウェーデン、ロナウド擁するポルトガル。

 イタリア同様に守備の安定が際立っているのは北アイルランドとスウェーデン、クロアチア。いずれも直近3試合を1失点以下の無敗で切り抜けている。

 なかでも攻守の歯車ががっちりと噛み合っているのがスウェーデンだ。6月5日のウェールズ戦で3-0の完勝を収め、本大会への弾みをつけている。開幕直前に大きな自信をつかんだのはスロバキアも同様。相手が複数の主力を欠いていたとはいえ、エースのハムシクの活躍などで5月29日に世界王者のドイツに土をつけた。

 6月5日に休養明けのロナウドがチームに合流し、8日のエストニア戦で順当に勝利を収めたのはポルトガルだ。その大黒柱が不在でも一定のクオリティーを保てるのは、35分のB・アウベス退場で数的不利に陥りながら接戦に持ち込んだ2日のイングランド戦で証明済みで、大国不在のグループFをすんなりと通過する気配を漂わせている。

12試合ぶり黒星スペイン、負傷者の多いドイツ。

開幕直前のチーム状態 △(良好ではない)
スペイン、ドイツ、オーストリア、スイス、アルバニア、アイスランド、ルーマニア、チェコ

 エンジンが温まっていないのがスペイン、ドイツの両優勝候補だ。

 前者は6月7日のジョージア戦で攻撃陣が沈黙し、昨年3月のオランダ戦以来12試合ぶりの黒星を喫した。主軸のイニエスタ、シルバ、モラタがベンチスタートだったことを考慮しても、3月のルーマニア戦同様にノーゴールに終わった失敗は看過できない。デルボスケ監督は「慌てることも何かを変える必要もない」と口にするが、13日のチェコ戦で同じ轍を踏むようなら、トルコ、クロアチアと難敵が揃うグループDで失態を演じてもおかしくない。

 ギュンドガンに続き、ロイスまでも怪我で失ったドイツは前述のスロバキア戦で敗れた後、ほぼベストメンバーで臨んだ6月4日のハンガリー戦で完勝。しかし、その試合で先発したCBルディガーが7日の練習中に十字靭帯を断裂し、DFラインに小さくない不安を抱えることになった。本来はレギュラーのフンメルスは怪我からの復帰を目指している状況だ。6月12日の初戦で顔を合わせるウクライナは攻撃陣が絶好調と、急造のDFラインで抑えられるほどヤワな相手ではない。ドイツ絡みのゲームでは激しい点の奪い合いが見られるかもしれない。

【次ページ】 予選無敗オーストリアの真価はいかに。

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