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高橋尚子と野口みずきが初対談。
スクープ企画の舞台裏と動画公開! 

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photograph byAsami Enomoto

posted2016/06/03 11:30

高橋尚子と野口みずきが初対談。スクープ企画の舞台裏と動画公開!<Number Web> photograph by Asami Enomoto

現役引退したからこそ告白できた話題と、2人の涙が溢れた初対談。今でも野口のマラソン記録は日本記録。高橋の記録も歴代3位である。

あまりにも自然で、喜び溢れていた2人の再会。

 5月某日、対談の舞台は高橋尚子を生んだ岐阜県、清流長良川を望むホテルだった。

 午後4時30分、待ち合わせ場所のロビーに、私服姿の高橋さんがやってきた。デニムに淡いベージュのジャケットが爽やかだった。「カジュアルな私服で」という編集部のリクエストにバッチリ応えてくれるあたりはさすがだ。数分後、可憐なグリーンのワンピースに身を包んだ野口さんが到着した。

「高橋さ~ん、お久しぶりです~」

「みずきちゃん! 会いたかったよお~」

 まるで久しぶりに会った姉妹のように駆け寄る2人。その姿に取材班が抱いていた小さな不安は完全に吹き飛んでいた。

まるで本当の姉と妹のような2人の佇まい。

 ホテル目の前の河原で行われた撮影は、さらに2人の関係性を際立たせた。

「私、こういう撮影初めてなんで、緊張します」

 野口さんが少し照れたように言うと、高橋さんがその頭を優しく撫でた。

「大丈夫だよ~。可愛いねえ」

 大きな瞳をクルクルと動かして、嬉しそうな野口さん。

 高橋さんのQちゃんスマイルは現役時代と変わらないが、野口さんのこんなリラックスした笑顔を見たことがあっただろうか。

 他人に対しても、走ることに対しても、純粋な気持ちを素直に表現することができる“姉”に対して、“妹”は独り自分を追い込むことで、その背中を一途に追ってきた。そんな関係が透けて見えた一瞬だった。

 本当の姉妹のような姿に、河原を走っていた地元ランナーも間近にきて、ようやく誰なのか気づく。

「あれ、高橋さんと、向こうは……野口さんじゃないの!?」

【次ページ】 言葉が続くうち、やがて涙がこぼれ出して……。

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