マスクの窓から野球を見ればBACK NUMBER
走っても、守っても、打っても天才。
日本ハム・淺間大基の高校伝説。
text by
安倍昌彦Masahiko Abe
photograph byNIKKAN SPORTS
posted2016/05/27 10:30
19歳とは思えない落ち着きが大物感を漂わせる淺間大基。1年目から一軍で成績を残した天才の本格開花が楽しみだ。
個性派集団の日本ハムに、天才がまた1人。
1試合ずっと彼のプレーだけを追っていても、十分プロ野球の醍醐味を味わって家路につける。そんな“スーパープレーヤー”の近未来の姿がけっこう明確な輪郭でイメージできている。
昨季、イースタン・リーグでの打撃成績が260打数78安打の3割ちょっきり。
一方、一軍のペナントレースでは、ちょうど半分の130打数で37安打の2割8分5厘。もし、一軍であと2本余計にヒットを打っていたら、どうなっていたか……?
ADVERTISEMENT
そう、イースタン、一軍の両方でぴったり同じ3割ちょうどで1年目を終えていたのだ。
ただの、お遊びで数字合わせをしているわけじゃない。
ほとんどあり得ない確率に、あと一歩まで迫っていたことは、淺間大基が「持ってる男」であることの証明の一端になると考えてよい。
大谷翔平、中田翔を筆頭に、高校から入団した選手たちを実戦の中で育てていくチームとしてその足場を固めつつある「日本ハム」。
そんな個性的人気者集団に、また1人の“野球天才”が加わろうとしている。