サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
向かい風こそが五輪代表の「常態」。
故障で守備陣半壊のU-23、策は?
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byAFLO
posted2016/05/23 12:20
岩波、植田、奈良が争うCBはチーム最大のストロングポイントだった。スタイルの根幹から見直しが求められる。
心の揺れを一切感じさせない手倉森監督。
パラグアイ戦翌日の練習前に、手倉森監督は選手たちを集めた。いつものようにゆっくりと、はっきりとした口調は、心の揺れを感じさせない。
「目の前で起こることは、すべて必要なことだ。パラグアイに負けたことも、必要なことだったんだ。(岩波と亀川が離脱して)18人になったが、リオ五輪の登録メンバーは18人。同じ人数でここから本当に五輪を見据えろというメッセージとして、この状況を受け止めていこう」
ケガ人が絶えない負の連鎖に襲われているなかで、手倉森監督のチームはトゥーロン国際で何を得るのか。リオ五輪へ向けて、どんな答えに辿り着くのか。
ドラマティックなアジア制覇がすべてを消し去っているが、向かい風にさらされるのはこのチームの常態だ。リオ五輪への道のりでチームの原動力となってきた反骨心をかきたてられる局面が、実はいま生まれている。