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向かい風こそが五輪代表の「常態」。
故障で守備陣半壊のU-23、策は?
posted2016/05/23 12:20
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph by
AFLO
またか!
まあホントに、災難続きである。
5月18日開幕のトゥーロン国際大会に参加しているU-23日本代表は、21日にグループリーグ初戦のパラグアイ戦に臨んだ。イングランド、ポルトガル、ギニアを加えた5カ国が総当たりのリーグ戦を消化し、首位チームは別グループ1位との決勝戦に、2位チームは3位決定戦に臨むのが、南仏を舞台とした今大会のレギュレーションである。試合は40分ハーフで行われ、選手交代は4人まで認められている。
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パラグアイ戦の前半途中に、最初のアクシデントが発生した。
センターバックの岩波拓也が、左ひざを痛めて負傷退場したのだ。ヴィッセル神戸所属の背番号4はタンカで運び出され、そのまま救急車で病院へ向かった。
戦線離脱は1人で収まらない。
前半は左サイドバック、後半は右サイドバックで出場した亀川諒史(アビスパ福岡)が、右足を痛めたのだ。試合後は自力でロッカールームへ戻れず、彼もまたタンカでピッチを後にした。
パラグアイ戦翌日の時点で、2人の診断結果は出ていない。いずれにせよ、主力格のセンターバックと柔軟性豊かなサイドバックを失ったまま、手倉森誠監督のチームは今大会を戦わなければならなくなった。
リオ五輪出場がほぼ確定している選手達が怪我に。
大会の行方に、暗雲が漂っただけではない。
岩波も亀川もリオ五輪のメンバー入りを有力視されていることが、問題を複雑にする。
リオ五輪前最後の国際大会となるトゥーロン国際は、複合的な意味を持っている。チーム全体のレベルアップは大前提で、メンバーを絞り込みつつオーバーエイジ(OA)を使うか否かの見極めをする。
OAの招集に乗り出すとすれば、どのポジションに当てはめるのかもトゥーロン国際が判断材料となるはずだった。
ところが、OAに頼らなくていいはずだったセンターバックが、ここにきていきなり不安材料となりつつある。