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<インタビュー動画公開!>
Number901号掲載記事より、
岡崎慎司独占インタビューの舞台裏。
text by
Number編集部Sports Graphic Number
photograph byTomoki Momozono
posted2016/05/03 10:30
4月26日の時点で首位レスターと2位トッテナムとの勝ち点差は7。早ければ次節にも優勝が決まる。
ベストロケーションは見つけた、が……。
指定の現場に到着。岡崎選手のマネージャーさん立ち合いのもと、どういう絵柄で写真が撮れるかテスト。マネージャーさんには岡崎選手の服装の確認もしておく。
そして撮影のバリエーションを増やすために、屋外へ。都合よく、近場に芝生の広がる公園があった。背景にはレスターの空と居並ぶ住宅も収められる。
ロケーションとしてはベストだったが、ここでの撮影は断念することにした。
何しろ、公園にいる人たちが、あまりに多すぎるのだ。ちょうど明日撮影するのと同じくらいの時間帯、公園で散歩したり佇んでいる人の数は、パッと見の目算で10人以上20人未満といったところ。しかも、原っぱのとなりにフットサルコートがある。ちょうどフットサルをしてたから、さっきの目算分に2チーム分の10人+そのお友達と思しき少年複数が加わる。いくら街中に“レスターっぽさ”がないにせよ、ボールを蹴ってる少年たちが我々に気付いたら……。このSNS全盛のご時世、「オカザキだ!」なんて拡散されようものなら……。とても収拾のつかないパニックに陥るのは、容易に想像できた。
幸い、もうすこし歩いたところに、こぢんまりとしながら、芝生がきれいで、木目が特徴的なベンチのあるスペースがあった。その時間に中にいるのは我々だけ。まわりを歩いている人もほとんどいなかった。ここなら、ある程度の安全を担保して撮影できるだろう。さっきの公園に若干後ろ髪引かれながらも、無事、取材前日ロケハンを終えることができた。
まさかの雨!
翌朝、窓を開け、深いため息。ここに来て、雨が降りしきっている――。
僕がレスター入りしたのは、取材前々日の夕方だった。レスター駅に到着して、ホテルまでキャリーバッグをガラガラ引く道すがら、目の前に広がる夕焼けの美しさに、思わず立ち止まってしまった。
イギリスといえば、どんよりとした鉛色の空模様。いくら海外渡航経験の少ない自分でも、それくらいは知っている。渡英初日に晴天。翌日も、ロンドン在住の桃園さんが「めずらしいですよ」というくらいの格好のロケハン日和。ぜったいツイてる、二度あることは三度ある、3日目の取材当日もこりゃ晴れるな、と調子に乗っていた矢先にこの仕打ち。