サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
相手より、日程とチーム数の影響大。
ハリルJ、W杯への関門は2度の「9月」。
posted2016/04/13 17:00
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph by
Asami Enomoto
NumberWeb担当デスク(以下、デスク)「もしもし、二宮さん? ロシアW杯アジア最終予選の組み合わせが決まったね。日本はオーストラリア、サウジアラビア、UAE、イラク、タイとグループBに入ったけど、どういった印象?」
二宮「Aに入ろうがBに入ろうが、そんなに大差はないという印象ですね。ただオーストラリアは、岡田ジャパンでもザックジャパンでも最終予選で戦っているので3回連続。個人的には昨年10月に戦ったイランとのバッチバチの戦いが見たかったなと。ジーコジャパンでは満員に膨れ上がったアザディ・スタジアムで敗れていますし」
デスク「またオーストラリアかと言えばそうだけど、岡田ジャパンでもザックジャパンでも最終予選では勝てなかった。初戦で対戦するUAEは、昨年1月のアジアカップでPK戦に持ち込まれて負けた相手だし」
二宮「サウジアラビアも、オランダ代表を率いて南アフリカW杯で準優勝したファンマルバイク監督ですし、アジアカップ4強のイラクには公式戦でここ最近ずっと勝っているとはいえ、ブラジルW杯最終予選では手を焼きました。タイは2次予選でこのイラクを上回って1位で突破しています。オーストラリアと日本が優位であることに変わりはありませんが、簡単な相手もいないということ」
1グループが6試合になったことは日本にはプラス?
デスク「前回のザックジャパンのときより厳しい戦いが待っていると?」
二宮「前回のグループはオーストラリア、イラク、ヨルダン、オマーン。相手だけ見ると今回のほうが厳しいとは思います。ただ大会方式が変わったところが、どのように影響が出てくるのかな、と」
デスク「と言うと?」
二宮「レギュレーションが変わって、これまでは1グループ5チームの中で2位以上が自動的に本大会出場権を得ていたのが、今回は1組6チームになりました。5分の2が、6分の2の確率になるわけですから、その分簡単ではないとも言えるんですが、僕は逆の見方なんです。試合数が多いほうが、より総合力のあるところが優位になると思うんです。たとえ一つ取りこぼしても、2試合分増えたことで巻き返せるという考え方ですね」