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トヨタ GAZOO Racingの2016年は?
モータースポーツ活動計画を発表。
posted2016/02/15 18:00
text by
大串信Makoto Ogushi
photograph by
TOYOTA
2月4日、東京・お台場のMEGA WEBでトヨタの2016年モータースポーツ活動計画発表会が行われた。
冒頭、昨年初めまで「TOYOTA Racing」「LEXUS Racing」「GAZOO Racing」と三極で進められてきたモータースポーツ活動をそれぞれ「TOYOTA GAZOO Racing」に一本化したことについて改めて発表が行われ、新しい「TOYOTA GAZOO Racing」のロゴと、白、黒、赤の統一車両カラーリングが公開された。登壇した伊勢清貴専務は、「もっといいクルマづくり」と「クルマファンの拡大」をテーマに今年もモータースポーツ活動を積極的に展開すると宣言した。
2017年から参戦を予定している「世界ラリー選手権(WRC)」についての準備は着々と進んでおり、プロジェクトを統括するトヨタ自動車の嵯峨宏英専務、トヨタモータースポーツGmbH(TMG)の佐藤俊男社長、WRCチームのトミ・マキネン代表が壇上から競技車両の開発状況を説明した。
TMGでは着々とエンジンの開発が進行中であり、3月にはマキネン代表率いるWRCチームにより仕上げられたヤリス(日本名ヴィッツ)をベースとしたWRC参戦車の走行試験が始まるという。嵯峨専務は「すぐに勝てるかはわからないが、勝つためにやる」と語った。
ル・マン24時間耐久レース初優勝を目指す!
一方、世界耐久選手権(WEC)には新たに開発され実走テストが始まったばかりの「TS050 HYBRID」が2台体制でエントリー。さらに小林可夢偉選手がフル参戦ドライバーとして起用されたことが発表された。
'16年度のWEC陣容は、1台がアンソニー・デビッドソン選手/セバスチャン・ブエミ選手/中嶋一貴選手組、もう1台がステファン・サラザン選手/マイク・コンウェイ選手/小林可夢偉選手組。チームは、シリーズタイトルの奪還とル・マン24時間耐久レース初優勝を目指して闘うことになる。
今年で参戦10年目となるニュルブルクリンク24時間耐久レースには、「レクサスRC」「トヨタC-HRレーシング」「レクサスRC F」の3台体制で挑むほか、アメリカでは引き続き「NASCAR」(ナスカー)、南米で開催される「ダカールラリー」にも継続して参戦する。