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2015年のJ1を「数字」で振り返る!
勝ち点、得点、試合数、走行距離。
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph byJ.LEAGUE PHOTOS
posted2015/11/27 10:20
得点数も、警告数もイメージ通り。大久保嘉人はわが道を行き、ゴールを決め続けている。
新潟では、キックが武器の選手も走る必要が。
走行距離では加藤と奥埜、スプリント回数では小川とキム・ボムヨンが複数回にわたってランクインしている。
加藤は'10年に三菱養和SCから高卒で新潟に入団したMF。愛媛FCへの2年間のレンタル移籍を経て、'14年に新潟へ復帰した。そんな加藤だが、今季1stステージで出場した8試合のうち、3試合がトップ5に入っている。また2位に入った湘南戦ではJ1リーグ戦初得点を記録している。
数字だけ見ると“汗かき役”の印象が先行するが、加藤のピッチでのプレーを見ると左足の正確なキックがストロングポイント。逆に言えば加藤のようなタイプでも、新潟では走りで貢献する必要性があった。
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個人のスプリント回数で47回もの数値を叩き出したのは神戸の小川だ。ユース時代の'10年にはクラブ史上最年少出場記録(17歳5カ月13日)を樹立。'13年にはJ2でチームトップタイの16ゴールを挙げて、1年でのJ1復帰の原動力となった。
170cmと小柄ながら敏捷性とスピードが魅力のアタッカーだが、川崎戦では単純に考えて2分に1回以上の全力疾走を実行したことになる。なお、この試合で小川の次に多いスプリント数はエウシーニョの『26』。その差は何と21回だった。パスを細かく回す川崎相手に、カウンターを狙った結果か。
今季は両者とも負傷などもあって、加藤は20試合1得点、小川は19試合4得点にとどまった。来年は加藤が25歳、小川は24歳となる。世代別代表経験を持つ生え抜きのふたりだが、主軸としての成長、そして数値以外の面でも印象的な活躍を残せるだろうか。