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ゴルフ全米女王はビジネスも世界一!?
ステイシー・ルイスが抱く野望とは。
text by
南しずかShizuka Minami
photograph byShizuka Minami
posted2015/10/28 10:30
今季ここまで(10月27日)の成績は、世界ランク3位、米国女子賞金ランク3位、平均ストローク3位と順調なルイス。
女子ゴルフ界全体の地位向上をも目指す。
そんなステイシーは「ビジネス面で非常に可能性を秘めている」と自身がホステスプロを務める、ある大会に期待している。全米女子プロゴルフ選手権が消滅した代わりに今年新設されたメジャー大会「KPMG女子PGA選手権」だ。
米女子ゴルフでは唯一ステイシーをスポンサーするKPMGが冠スポンサーになり、女子の大会としては初めて全米プロゴルフ協会が主催する。
大会期間中に開かれた「女性のリーダーシップ・サミット」は、ステイシーらしさが集約された興味深い試みである。ナスダックのCEOのアディナ・フリードマン氏、元米国国務長官のコンドリーザ・ライス氏など米国を代表する女性のリーダー数名を招いて意見交換した。
ステイシーの狙いは、意見交換するだけではなく、多忙な女性のリーダー達に女子ゴルフの大会を実際に見てもらうことにもあった。
すべての関係者が潤う“Win-Win”の大会に。
大手の企業が将来的に大会のスポンサーになれば、米女子ゴルフツアーはますます広がる。世界4大会計事務所の一つであるKPMGにとっても新たなビジネスパトーナーが見つかる可能性がある。「関わる全ての関係者にとってプラスになり、将来のゴルフ界に繋がること」を目指している。
また肝心の試合では、全米屈指のゴルフコースを会場とし、各ティーボックスにドリンクとスナックを設置するなど選手らしい心遣いに、選手やキャディーからの評判は上々だった。
このメジャー大会は移動式で、来年はシアトルで開催する。スターバックス、アマゾン、マイクロソフトなどアメリカ大手の会社の本社がシアトルにあることを見越してだ。IT産業の一大拠点であるシリコンバレーもシアトルから遠くない。2年後は、アメリカ中西部の大都市シカゴで開催することが決まっている。