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吉田義男×掛布雅之×岡田彰布!!
歴史に残る初のレジェンド鼎談。 

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photograph byYoshiyuki Hata

posted2015/09/09 14:00

吉田義男×掛布雅之×岡田彰布!!歴史に残る初のレジェンド鼎談。<Number Web> photograph by Yoshiyuki Hata

あの優勝から30年――。「三人で話すのは初めて」というレジェンドたち。対談の冒頭、吉田元監督は「昔のことをこうして集まって話せるのは、幸せなことでっせ」と語った。

「上のサウナでよっさんに会うたで!」

 司会を担当する元日刊スポーツ虎番記者で元大阪府和泉市長の井坂善行氏が現場に到着し、取材班への挨拶が済むやいなや、「上のサウナでよっさんに会うたで!」と思いもよらぬ情報を口にしたのだ。

 聞くところによると、取材前にさっぱりしようとホテル7階の「阪神サウナ」を訪れた井坂氏は、サウナの中で先客の吉田義男氏とばったり鉢合わせ。「吉田さんが『私はこれからあと5回くらい風呂浴びますさかい、後でよろしく』と言うてはったから、先に出てきたんや」とおっしゃるではないか。

 あの名将が、取材の何時間も前から「阪神サウナ」で汗を流し、カラダを絞っている。その事実に取材班はふるえ上がった。何としてもこの企画を成功させ、熱い誌面を虎党に届けなくてはならないと。数キロ先の京セラドームではメッセンジャーがシャキッとした好投を続け、福留が先制打、マートンがソロホームランで追加点をあげ……タイガースが2点のリードを奪っていた。

取材に入る前に雑談で予定時間が過ぎそう……。

 2時間後、VIPルームに'85年のレジェンドたちは集っていた。歴史的な初会合にふさわしい正装で。吉田氏はなぜか虎ではなく別の生き物がプリントされたネクタイをしていたが、そこは貫禄である。取材前のひととき、コーヒーカップを片手に紫煙をくゆらせながら、御三方はにぎやかに野球談議に花を咲かせ始めた。

「この前、○○(阪神の某選手)と新地でばったり会うてなあ……あいつがまた○○○しとったんや」

「清宮君って、色々言われてるけどもさ、なんてったって16歳だよ! この前まで中学生だったんだから!」

「そら(ヤクルトの)山田は前から良かったもん。でも1年間ファームでじっくりやらせたのがよかったんやで」

 うっかりすると取材に入る前に予定時間が過ぎてしまうペースで高速展開する雑談を何とか切り上げ、まずは撮影へ。はたして写真家・秦氏のポートレイトの出来あがりは……Number885号の表紙、および鼎談ページの扉絵を手に取ってご覧いただければ幸いである。趣向の違う2パターン、あなたはどちらの写真がお好みだろうか。

【次ページ】 「監督、僕にバントのサイン出した時ありましたよ」

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