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“夏場になれば強い”は幻想だった。
連続入賞逃した日本マラソンの現実。 

text by

松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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photograph byAFLO

posted2015/08/23 13:30

“夏場になれば強い”は幻想だった。連続入賞逃した日本マラソンの現実。<Number Web> photograph by AFLO

2時間21分6秒で21位の藤原正和。20キロ付近で先頭集団から脱落し、レース後「頭がボーっとして」と語った。優勝したのはフルマラソン経験3度目の19歳、エリトリアのギルメイ・ゲブレスラシエ。

13年間日本記録が停滞している現状を打開するために。

 2時間2、3分台へと突入している世界のマラソン界にあって、日本は2002年に高岡寿成が2時間6分16秒の日本記録を出した後、記録は停滞している。ベースの力の部分で差がついているわけだ。夏場の過酷な条件でのレースにしか付け入る隙はない。

 むろん、ベースの力の差を埋める、つまり日本記録を更新し、世界の高速化についていける選手を生み出すための努力は必要だ。

 ただ、それは簡単なことではないし、勝負の舞台は常に目先にある。

 だからこそ、代表選考、調整方法など、あらゆる面で、これまで以上の精密さが求められる。

 そうでなければ、また失敗を繰り返すことになる。

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