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ミスで自滅のメルセデスを慰めた、
エクレストンの“オシャレ”な言葉。
posted2015/08/02 10:40
text by
尾張正博Masahiro Owari
photograph by
Getty Images
ハンガリーGPが初めて開催されたのは1986年。まだ東西冷戦が続いていた時代である。
そんな中、資本主義社会の象徴ともいえるF1を、旧東側諸国の中にあったハンガリーで開催させたのは、当時FOCA(F1コンストラクターズ協会)の会長を務め、現在はF1グループCEOとしてF1界に君臨するバーニー・エクレストンである。
ハンガリーGPの主催者はエクレストンの功績を称えて高速道路の出口からサーキットへと続く側道を「バーニー通り」と名付け、毎年グランプリ期間中は看板が立てられるほどである。
エクレストンに先見の明があったことは、その後の歴史が物語っている。
3年後の1989年にベルリンの壁は崩壊し、ハンガリーGPは今年で30年目を迎える伝統あるグランプリのひとつとなった。
思い出深いハンガリーGPのレースの数々。
記念すべきグランプリを前に、F1公式サイトが「思い出深いハンガリーGP、ベスト30レース」を発表した。以下がそのトップ10である。
1位 '92年 マンセル、悲願の初タイトル獲得
2位 '06年 バトン、115戦目での初優勝
3位 '09年 ハミルトン、ハイブリッドF1初優勝
4位 '95年 タキ井上、マーシャルカーに轢かれる
5位 '09年 マッサが予選で大クラッシュ
6位 '09年 アルグエルスアリ、最年少F1デビュー(当時)
7位 '90年 苦労人ブーツェンの完璧な優勝
8位 '86年 ピケ対セナ、壮絶なバトル
9位 '03年 ファーマン、大クラッシュ
10位 '06年 クビサがデビュー戦初入賞からの失格
こうして見ると、じつに思い出深いレースがハンガリーGPで行なわれてきたことがわかる。