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内田篤人と6人目の監督の相性は?
シャルケ再建を担う新監督は41歳。
text by
遠藤孝輔Kosuke Endo
photograph byBongarts/Getty Images
posted2015/06/19 11:00
若く、情熱に溢れ、新しい戦術観を持つブライテンライター新監督。チームの中軸メンバーの残留もほぼ決まっているようで、内田にとっても期待大の来シーズンになりそう。
クロップよりもグアルディオラ似の部分も。
肝心の資質に目を向ければ、ブライテンライターはクロップとはキャラクターがやや異なる。
似通っているのは決断力に長け、無名の若手の抜擢を厭わない大胆さなどで、自身が練り上げた戦術や戦法に対して、選手からの一切の反論を許さない態度などは、むしろバイエルンのジョゼップ・グアルディオラ監督に通ずる。
パーダーボルンで重用したシステムは4-2-3-1と4-4-2のふたつ。
4-1-4-1や5バックも使いこなすなど、戦術的な引き出しが多いという意味でも、グアルディオラ寄りと言えるだろう。もちろん、堅守速攻を徹底させるようなタイプではない。
移籍を噂される長友が新指揮官を援護射撃!?
経験は少なくとも、かつてのクロップのように無限の可能性を秘めた青年監督は、就任時にこう語っていた。
「シャルケには素晴らしい選手が揃っている」
これを額面通りに受け取るなら、今夏の大幅な陣容刷新は考えにくい。痛めている右膝の状態次第とはいえ、内田も引き続き主力の1人となるだろう。リーグでも指折りの右サイドバックという定評を確立した実力に疑いの余地はなく、5バックの右ウイングバックもハイレベルにこなせる戦術的な柔軟性も備えているだけに、ブライテンライターのサッカーにもソツなく対応できるはずだ。
一方で、6月中旬にイタリア紙が報じたとおり、シャルケが長友佑都に興味を持っているという噂が浮上中だ。
代理人が今夏のインテル退団を否定済みながら、クリスティアン・フクスの退団に伴い、レギュラーが事実上不在となった左サイドバックに長友が収まるようなら、チームの復活を左右するキーマンの1人になるかもしれない。