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「試合は出たい。ベンチにもいたい」
岡崎慎司が代表で買って出た二役目。
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byKyodo News
posted2015/05/18 10:30
大分での代表合宿で、岡崎慎司は特別な存在感を発揮していた。今季もブンデスリーガで得点ランキング上位に名を連ねた岡崎には、ビッグクラブからのオファーも噂されている。
気がつけば29歳、年長組になった岡崎。
22歳で代表にデビューした岡崎も、気がつけば29歳になった。代表でも年齢は上から数えたほうがはるかに早い。3月に日本代表に選ばれたメンバーの中でも、上から6番目だった(ちなみにこのときのメンバーの中で、A代表の出場試合数は最多)。
岡崎は4月から、自身のTwitterやFacebookなどを始め、これまで以上に自ら発信するようになった。
自らの経験を多くの人に伝えたい。自分と同じように決して才能に恵まれていなくても、サッカー選手になりたいと思う子どもたちの力になりたい。そんな風に考えている。そして、その思いは年々強くなってきているようだ。
岡崎は、ピッチの外でこまめに後輩に声をかけるようなタイプではないかもしれない。それでも、ピッチの中でボールを一心不乱に追いかける姿を見せ、みんなを盛りたてるような声を張り上げる姿はいかにも岡崎らしい。
岡崎が日本代表に選ばれて間もないころ、代表の合宿に向かうスーツケースにマンガをパンパンにつめて、必死でチームに溶け込もうとしていた逸話を持つ。それが、歳を重ねることで岡崎の振る舞いは少しずつ変わってきた。歳を重ねても着実に成長する岡崎からしてみれば、その変化こそが進化なのかもしれない。