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男女マラソンで好記録。陸連“再建策”の評価。
~「駅伝重視」を打破できるか~
posted2015/03/30 10:00
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph by
Toshihiro Kitagawa
ようやく明るい兆しが見えてきた。
今夏に北京で行なわれる陸上世界選手権のマラソン代表選考対象レースは3月8日の名古屋ウィメンズマラソンですべて終了したが、シーズン終盤になり好記録が相次いだ。
名古屋では、フルマラソン2度目の前田彩里が2時間22分48秒と日本女子歴代8位、日本選手では8年ぶりの23分切りを果たし日本勢トップの3位。一方の男子では、東京マラソンで今井正人が現役日本選手では最速タイムの2時間7分39秒で7位。ともに代表入りを決めた。
オリンピックをはじめ、国際大会で日本のマラソンが低迷して久しい。その中で好記録が生まれた背景には、日本陸上競技連盟が始めた再建策がある。昨年4月に始まった「ナショナルチーム」である。選抜された選手とコーチが合同で合宿を実施するなどして強化を図るものだ。