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<美しく強い女子アスリート> Beautiful Athletes File 2014

posted2014/12/29 11:30

 
<美しく強い女子アスリート> Beautiful Athletes File 2014<Number Web> photograph by Mutsumi Tabuchi

text by

Number編集部

Number編集部Sports Graphic Number

PROFILE

photograph by

Mutsumi Tabuchi

強いだけじゃない。美しいだけでもない。
世界を明るくするダイヤの女子アスリート。
今日も真摯に、天賦の才に磨きをかける。

“ポスト田中理恵”がアジア大会で流した涙。

<永井美津穂(体操)>

 はじめての逆上がりは3歳。

「公園で姉がやっていたのを、見よう見まねで。すぐにできました」

 才能を確信した両親が体操教室に急行。“ポスト田中理恵”誕生の種は蒔かれた。

 跳馬が得意で、「一番好き」なのは床。だが主将として参加した今年9月のアジア大会ではその床でミスが出て、大粒の悔し涙を流した。

「自分の弱い部分や課題が見つかりました。でも、それをバネに成長できたと今は思ってます」

 11月の全日本団体選手権では跳馬と床で全体1位の得点をマークし、日体大を2年ぶりの優勝に導いた。

「来年の世界選手権に、日本代表として出たい。大学最後の年ですから、悔いを残したくないんです」

永井美津穂(Mizuho Nagai)

1993年愛知県生まれ。3歳で体操を始め、至学館高時代の'09、'11年に全日本種目別選手権の跳馬で優勝。今年の仁川アジア大会では主将として日本の団体銅メダル獲得に貢献した。日体大体操競技部所属。

チャーミングな表現力、愛読書は野村克也氏の著書。

<川崎衣美子(空手)>

「押忍!」の挨拶飛び交う名門空手道部にて、純然たる“スポ根”的日常を送っている。

「一番になるためには下半身の筋力が足りない。最近は寮の近くで、深夜に坂道ダッシュを繰り返してます」

 いかに美しく空手の技を演武できるかを競う「形」の世界で、彼女の持ち味は表現力。天性のチャームで、中学時代から脚光を浴びてきた。

「フィギュアスケートをよく見ます。どんな風に魅せるか、参考に」

 愛読書は渋い。プロ野球の名将・野村克也氏の著書だという。

「ズバっと物事を言い切るところが好きです。あんな風に綺麗に世の中を斬ってみたい」

 来年の目標は大学日本一。凜々しくも愛くるしい空手ガールが、学生界一刀両断の天下獲りを狙っている。

川崎衣美子(Emiko Kawasaki)

1993年静岡県生まれ。5歳で空手を始め、中学3年時に全国中学選手権女子個人形で優勝。高崎商大付高2年時にはアジアジュニアで金。今年5月、関東学生空手道選手権で優勝。国士舘大空手道部所属。

【次ページ】 大好きな板チョコアイスも封印して“あと25cm”を。

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