フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
男子金銀、女子銅の日本フィギュア勢。
Jr.GPファイナルで魅せた若手選手達。
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byGetty Images
posted2014/12/16 11:20
ジュニアGPファイナルでの男子表彰台。左から銀メダルの山本草太、金メダルの宇野昌磨、銅メダルのアレクサンドル・ペトロフ(ロシア)。
限られた環境で頑張る日本選手たち。
16歳の永井優香はSPではまとまった美しい演技で3位にたったが、フリーでいくつかジャンプミスが出て総合5位だった。18歳の中塩美悠は総合6位だったが、「(ジュニアGP大会)2試合に出ることが目標だったので、ファイナルに来られただけで嬉しい」と爽やかな笑顔を見せた。
中塩が普段トレーニングをしている広島では通年リンクがなく、夏は新幹線で岡山に通うのだという。かつて広島で中塩と同じ秦コーチの指導を受けていた町田樹も高校時代、岡山の倉敷まで新幹線通学していたことは良く知られている。
以前よりも改善されているとはいえ、日本のスケート施設事情は欧米と比べて決して恵まれているとは言えない。そんな中で、ジュニア・シニア合同のGPファイナルに今シーズンも日本は9人もの選手を送った。限られた環境の中で努力をしながら、世界のトップクラスに到達して戦っている日本の選手たちをとても誇らしく感じた。