フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
圧倒的に強い今季のロシア女子。
日本フィギュア界の女子選手は?
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byYUTAKA/AFLO SPORT
posted2014/11/11 16:45
中国杯で優勝したトゥクタミシェワ。「自分も大きな舞台で活躍したいと思った」と活躍する同世代のロシア選手に対する思いを吐露した。
日本女子の今シーズンの展望は?
そんな中で気になるのは、ベテラン世代が引退した日本女子は、今後どのようになっていくのだろうかということだ。安藤美姫、鈴木明子らが引退し、そして浅田真央は競技活動休止中の今シーズン、一抹の寂しさを感じないわけにはいかない。
それでも16歳の宮原知子はスケートカナダで3位、村上佳菜子が中国杯でやはり3位発進と、着実に結果を出してはいる。特に上海では20歳になったばかりの村上が、最終グループの中で最年長だったが、周りの才能あるティーンエイジャーにのまれることなくよく戦った。
残りの試合のラインアップを見ると、最終戦のNHK杯で、村上、宮原、そしてスケートアメリカで3位だったグレイシー・ゴールドが残り1枚のファイナル行きのチケットを競い合う、という可能性も出てきた。ここで村上と宮原がぶつかるのは、とても勿体ない気がする。
健闘するジュニアたち。
その一方で、すでに進出メンバーが決定しているジュニアGPファイナルのほうは、ロシア女子3人、日本女子3人という顔ぶれになった。
12月のバルセロナジュニアGPファイナルでは樋口新葉(ひぐち わかば)、永井優香(ながい ゆうか)、中塩美悠(なかしお みゆ)の3人が、昨シーズンの福岡ジュニアGPファイナルで表彰台を独占したロシアの3人、マリア・ソツコワ、セラフィマ・サハノヴィッチ、エフゲニア・メドベデワに挑戦することになる。日本はロシアのように国家をあげて選手育成ができるわけではないものの、こうして下の世代も着実に育ってきているのは、頼もしい限りだ。
次のGP戦は、モスクワで開催されるロステレコム杯。スケートカナダを制したポゴリラヤが出場してくる。果たしてロシア女子の連覇がこのまま続くのか、注目だ。