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「ヤバイ」、外野手、あわてる選手。
甲子園で考えた、高校野球の“潮流”。 

text by

安倍昌彦

安倍昌彦Masahiko Abe

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photograph byHideki Sugiyama

posted2014/08/23 10:50

「ヤバイ」、外野手、あわてる選手。甲子園で考えた、高校野球の“潮流”。<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

外野手には強打者が多く、守備よりも攻撃に意識が偏った選手が多いことは否めない。しかしその中でも、健大高崎の外野守備は光っていた。

150kmより、ホームランよりも面白い野球の要素。

 ならば、どう呼べばいいのか?

 もちろん、センター、レフト、ライトでよい。

 ならば、その仕事は何か?

 彼らは“5人目の内野手”である。

 打者のスイングとこちらの投手の投球をてんびんにかけて打球方向を推し測り、あらかじめスッと(ここ肝心)動いて先回りして、飛んできた打球を待ち構えて捕球する。

 推理、想定、準備、そして結果。

 そんな攻めの守りができる5人目の内野手たちが3人そろった外野陣。高校野球にそうしたチームを見たこと、いまだ一度もなし。

 150kmも、見えなくなるほどのホームランもたしかに胸おどるものだが、実は野球というのは、こういうところが一番面白い。

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