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7月場所で“聖域”に挑む、白鵬の思考を分析する。
~優勝30回へ、余裕の行動心理~
posted2014/07/19 10:30
text by
佐藤祥子Shoko Sato
photograph by
KYODO
むし暑い名古屋の地で、大相撲7月場所が幕を開けた。注目は、大鵬の32回、千代の富士の31回に次ぐ“優勝回数30台”に挑む白鵬だ。
今場所前の白鵬は、それまでにない姿を見せていた。1週間にわたって報道陣に対応せず、その口を閉ざした。「大台に向けてピリピリムード?」などの報道も見受けられるなか、友綱部屋、境川部屋、九重部屋へと精力的に出稽古に出向き、自身の仕上がり具合を確認。重い口をやっと開いて、「唯一の敵は暑さかな」と笑みをのぞかせた。そして、初日3日前まで汗を流すのを恒例としていたが、今場所に限っては、4日前に早々に稽古を打ち上げた。