しかし彼らの6年間は、手放しで称えられるべきものだ。

　チリ戦では、絶対的な中核であったはずのMFシャビとDFジェラール・ピケがスタメンを外された。バルセロナとスペイン代表の強固なリンクが切り離され、チームは明らかに戸惑った。リードを許した後半、ベンチではこのチームの陰の功労者と言われるムードメーカー、GKペペ・レイナが顔を膝に埋めてうなだれていた。そのシーンに、このチームのピークが本当の意味で過ぎてしまったことを悲しくも確信した。

　ただし、このチームの終わりはスペインの終わりではない。彼らの時代を見て、憧れ、順調に育っている世代がすぐそこに控えている。2008年から6年間、世界のサッカーシーンをリードし続けたこの時代のスペイン代表、たとえ無様な負け方をしたとしても、その栄光と功績は手放しで称えられてしかるべきである。