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実力派ニューフェイスがついに登場!!
レスリング界を担う2人の女子高生。 

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松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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posted2011/01/20 10:30

実力派ニューフェイスがついに登場!! レスリング界を担う2人の女子高生。<Number Web> photograph by AFLO

昨年8月に行なわれたユース五輪のレスリング女子フリースタイル46Kg級で金メダルを獲得した宮原優。目標は「リオで金メダル」だ

 日本のレスリング女子は、第一人者と言われる選手が長年にわたって活躍してきた。

 例えば55kg級の吉田沙保里は、アテネ、北京と五輪を連覇し、世界選手権は2002年から8連覇。昨年12月の全日本選手権では9連覇を達成している。63kg級の伊調馨も五輪を連覇し、世界選手権でも休養していた'08、'09年を除き、'02年から出場したすべてで優勝している。

 むろん、国内でも敵なしだ。

 だが、逆にそれがレスリング関係者の心配の種ともなっている。

 圧倒的な存在であり続けてきたということは、彼女たちに肉薄する選手が長年にわたり、現れなかったことを意味する。だが、これだけの成績を残し続けるチャンピオンも、いずれ第一線を退く日が来る。果たして後を継ぐ選手は出て来るのか。そう考えずにはいられない。だから若い世代の育成にも懸命に力を注いできた。昨年12月に全国の有望な中学、高校生を集めて合宿を行なったのは一例である。

全日本選手権で表彰台に上ったふたりの女子高生。

 そんな中、ようやく、可能性を秘めた選手が出てきた。高校2年生の村田夏南子、高校1年の宮原優である。

 2人は先の全日本選手権に出場した。

 村田は一昨年、59kg級で出たときは社会人選手に力の差を見せつけられて2回戦で敗れた。55kg級で臨んだ今回は、大学生らを相手に勝ち進み、準決勝で吉田に敗れたものの3位となった。吉田との試合では、フォール寸前で返す粘り腰も見せた。

 そして初出場の宮原もまた、大学生を倒し、51kg級で3位に入ったのだ。

 彼女たちの経歴は対照的だ。

 村田は以前、柔道で活躍していた選手である。中学生のとき日本一になり、国際大会でも優勝している。ちなみに小学生のときに通っていた柔道場は、昨年の世界選手権48kg級で優勝した浅見八瑠奈もいた名門道場である。

 柔道でも将来を嘱望されていた村田は、中学3年になると、吉田に憧れてレスリングに転向する。すると、高校入学後に全国高校女子選手権60kg級を連覇、世界ジュニア選手権で3位になるなど、柔道時代にも示していた潜在能力の高さを見せてきた。

【次ページ】 目標は当然五輪! ロンドンになるのかリオなのか?

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