優勝候補の筆頭は秋の明治神宮大会優勝校・日大三。

　この5年間の流れを頭の中に入れて、きたる来春の選抜大会の出場校を予想してみたい。

北海道・1校…北海
東北・2校……東北（宮城）、光星学院（青森）
関東・5校……浦和学院（埼玉）、東海大相模（神奈川）、横浜（神奈川）、水城（茨城）、前橋育英（群馬）
東京・2校……日大三、国学院久我山（明治神宮枠）
東海・2校……大垣日大（岐阜）、静清（静岡）
北信越・2校…金沢（石川）、日本文理（新潟）
近畿・6校……京都成章、天理（奈良）、履正社（大阪）、智弁和歌山、報徳学園（兵庫）、加古川北（兵庫）
中国・3校……関西（岡山）、創志学園（岡山）、総合技術（広島）
四国・2校……明徳義塾（高知）、香川西
九州・4校……鹿児島実、九州国際大付（福岡）、九州学院（熊本）、波佐見（長崎）

　この中で最も注目しているのが、秋の明治神宮大会優勝校・日大三である。

　攻守にバランスの取れた好チームで、北海戦が7対1、浦和学院戦が5対2、決勝の鹿児島実戦が4対1と危なげなく勝ち進み、頂点に立った。

　チームを支えているのはエース・吉永健太朗（写真／右投右打・182cm75kg）である。最速147キロのストレートに縦割れのスライダーとチェンジアップを交えた高低の攻めに加え、大きい横変化のカーブで左右を攻めるバリエーションも備え、スキがない。現時点では優勝候補の筆頭と言ってもいいだろう。

高野連の冴えに期待する、21世紀枠出場校。

　さて、選抜大会は地区大会の成績が顧みられないこともあるので、予想外の高校が選ばれることがある。

　近年では前年秋の東北大会準決勝で敗退した花巻東が選出され、決勝に進出した一関学院が選ばれなかった'09年が語り草になっている。ともに優勝した光星学院に敗れ、スコアは花巻東が3対6、一関学院が1対7だった。花巻東に超高校級左腕・菊池雄星（現西武）がいたことが選出の決め手となったと思われる。

　菊池の快投で花巻東は岩手勢としては初の決勝進出を果たし、一部にあった批判の声を封じ込め、結果的に高野連の判断は大正解だった。また、21世紀枠で選出された利府も準決勝に進出するなど、この年の高野連の判断は冴えわたっていた。

　この冴えを、来る選抜大会でも発揮してもらえないかな、というのが今回の原稿の趣旨である。

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