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<「全力坂」プロデューサーが教える> 走りたくなる坂はどこにある? 

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photograph byAsami Enomoto

posted2013/10/29 06:01

<「全力坂」プロデューサーが教える> 走りたくなる坂はどこにある?<Number Web> photograph by Asami Enomoto

のぞき坂(胸突坂)豊島区:坂上からだと、下っていく車や人の姿が落ち込んで見えなくなるほどの傾斜。登りでは立ち止まる歩行者も多い。

坂は苦しい。でも、駆け上がる充実感、登りきった達成感は坂ならでは。
テレビ番組「全力坂」プロデューサーが教えてくれた、
おすすめの坂、いい坂の探し方。

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「この坂もまた、実に走りたくなる坂である――」というナレーションでお馴染みのテレビ番組「全力坂」。うら若き女性が全力で坂を駆け上がるというシンプルな内容で深夜番組(テレビ朝日 毎週月~木曜25:15-25:21)ながら多くのファンをつかんでいる。放送は1400回を超え、これまでに女性たちが駆け上がった坂は600以上になる。

 番組を立ち上げた佐藤太一プロデューサーによると、この番組の収録はとてもハードだという。

コンクリに円形の跡がついている道路は急坂の証。

「坂の距離自体はそんなに長くないのですが、ダッシュを繰り返すので女の子は相当、疲れると思いますよ。だいたい10回くらいは全力でダッシュをしてもらう。それで1日2~3本撮りとかだから……(笑)」

 仮に坂の距離を50mとすると、50m×10本×2坂で1000m。ほぼ1kmの坂をダッシュすることになる。結構つらそうだ。

 ところで、走るのにいい坂とはどういう坂なのだろうか。

「まず安全な坂。歩道がついているのが一番いいですね。そうでなければ側道に白線が引いてある坂。交通量の多い坂は走るのに向いていません。番組では警察の道路使用許可を取った上で、通行される方の妨げにならないように配慮して撮影を行なっています。あとは風情ですよね。走って気持ちのいい坂。周囲に緑が多かったり、登った後の見晴しがよかったり。長ければいい、急ならいい、というものではないです」

 問題は、「走りたくなる坂」をどうやって探せばいいのか、だ。

「今はグーグルマップなんて便利なものもありますが、今も昔も基本は足です。とにかく歩く。行ってみないとわからないことが多いんですよ。ストリートビューでは見ることのできないところにいい坂があったりしますから。ひとついい坂があったら、周囲にもいい坂があることが多いのでぐるっと歩いてみるのはおすすめです。急な坂を走りたい人は、コンクリに円形の跡がついている道路を探すといいですね。あれがあるところは急なので」

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#佐藤太一

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