サッカーの尻尾BACK NUMBER
天才MFが多すぎてCFが決まらない!?
スペイン代表の抱える贅沢な裏事情。
text by
豊福晋Shin Toyofuku
photograph byAction Images/AFLO
posted2013/10/11 11:30
プレミアで一際目を引くパスサッカーを展開する、スウォンジーの中心選手ミチュ。185cmの体躯ながら、動き出しとファーストタッチにこそ特徴があるスペイン人らしいFW。
スペインの地元紙『マルカ』が行なった興味深いアンケートがある。
「ビセンテ・デルボスケはどのセンターフォワードをワールドカップに連れていくべきか?」というものだ。
12万を超える投票の結果は以下の通り。
1位 ジエゴ・コスタ 25.6%
2位 アルバロ・ネグレド 20.9%
3位 ミゲル・ミチュ 18.1%
4位 ダビド・ビジャ 14.7%
5位 フェルナンド・トーレス 8.7%
6位 ロベルト・ソルダード 7.1%
7位 フェルナンド・ジョレンテ 4.9%
ちなみにこのアンケートが行なわれたのは、ワールドカップ予選ベラルーシ戦の2日前だ。
現在勝ち点14でフランスと並ぶスペインは、1位突破のためには残り2試合で勝ち点4を獲得しなければならない。残された2試合はいずれもホーム。加えて相手は格下のベラルーシ(11日)とグルジア(15日)だ。明らかに“勝って当然”という空気が流れている。
国民の関心は、もうワールドカップ出場のその先へと向かっているのである。
トーレスやソルダードは代表にもう必要ない!?
さてアンケートで上位にきたのは、ジエゴ・コスタ、ネグレド、ミチュの3人だ。
過去の実績はほとんど考慮されておらず、トーレスやソルダードの数字などは目も当てられないくらいだ。
ジエゴ・コスタはまだ正式にスペイン代表入りが決まったわけではないし(ブラジル代表も選べる立場にある)、ミチュは今回が初の代表である。つまりスペイン代表としてまだ1試合もプレーしていないにもかかわらず、周囲の期待は異常なまでに高い。そんなところは、何かと新しいもの好きなスペイン人らしい。