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水連の人事が際立たせた、
柔道界の混乱と影。
~鈴木大地氏の新会長就任に思う~
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byAFLO
posted2013/07/20 08:00
鈴木氏の任期は2年。佐野氏は常務理事待遇で国際水連(FINA)関連の業務にあたる。
6月23日、日本水泳連盟(水連)の新会長に、ソウル五輪背泳ぎ金メダリストで46歳の鈴木大地氏が選ばれた。
鈴木氏は現役引退後、海外に数度留学したほか、順天堂大学の教授としてコーチ理論を学びつつ、選手の指導にもあたってきた。これら数々の経験の持ち主であることを踏まえても、前会長の佐野和夫氏から26歳若返り、水連史上最年少となった今回の人事は異例と言ってさしつかえない。鈴木氏自身、「驚きです」と会見で口にしたのも無理はない。
さらに新理事には、シドニー五輪代表の萩原智子氏が名を連ねた。昨年引退した33歳の萩原氏は普及活動や取材者としての体験など多角的に水泳にかかわってきた。誠実で温厚な人でもある。