W杯南ア大会直前の日韓では、圧倒的な差がついていた。

　しかしW杯南ア大会開幕前の時点では、韓国代表が6名の欧州組と、3名の海外組（欧州以外のリーグ）を擁していたのと対照的に、日本代表の欧州組は4名のみ。しかも日本代表は、欧州以外の海外リーグでプレーしている選手も皆無だった。

  韓国・欧州組……チャ・ドゥリ（フライブルク）、キム・ナミル（トム・トムスク）、パク・チソン（マンＵ）、キ・ソンヨン（セルティック）、イ・チョンヨン（ボルトン）、パク・チュヨン（モナコ）　

  韓国・欧州以外の海外組……イ・ヨンピョ（アル・ヒラル）、イ・ジョンス（鹿島）、キム・ボギョン（大分）

  日本……松井大輔（グルノーブル）、長谷部誠（ヴォルフスブルク）、本田圭佑（CSKAモスクワ）、森本貴幸（カターニャ）

韓国は日本とは違い複数のルートで欧州に進出中！

　さらに特筆すべきは、韓国勢が日本勢とは微妙に異なるルートで欧州へ進出してきた点だ。

　韓国選手の場合は、オランダリーグに加えて、フランスリーグやスコットランドリーグなども欧州への足がかりとして定着。かつて中村俊輔と水野晃樹が所属していたセルティックなどは、二人の韓国人を擁するクラブに変わっている。またブンデスリーガが必ずしも欧州への玄関口ではなくなってきていることや、中東のクラブまでもが移籍先に含まれていることも、日本との違いだといえるだろう。

　欧州における日韓サッカーの力関係は、ハッキリと逆転していた。

　だが、この状況は再び大きく変わりつつあるのかもしれない。

【次ページ】　10月12日ソウルでの日韓戦が、なぜ重要なのか？