ドラゴンズが誇る二人の“恐竜”。球界現役最年長投手と最年長野手が、初めて共に本を上梓した。アスリートが長く現役を続けるヒントが満載の一冊で、伝えたかった思いを二人が語る。

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山本   いやあ、ふたりで本を出す日が来るなんて感慨深いねえ。

山崎   山本さんが現役30年目で今年48歳、僕は27年目で45歳になりますからね。

山本   現役生活が長くなったこと以外、性格も考え方も正反対に近い二人が、ともに“進化”を語ろうっていうんだから不思議だね。ああ、ラジコンとスーパーカーとクワガタも共通点か。

山崎   最近は年とったせいか、顔も似てきたといわれますよ（笑）。山本さんは真面目で研究熱心でコツコツ。それですでに200勝など偉大な記録を達成している。僕はとにかく自分を信じて、良くも悪くもヤンチャを貫いてきた選手ですからね。

山本   でも馬が合う。ただ仲がいいってだけじゃなく、ジャイ（山﨑の愛称）のはっきりとものを言えるところ、そして礼儀正しいところはプロとして尊敬したい。

山崎   山本さんの絶対に諦めない姿勢は、尊敬こそすれど真似はできない部分ですよ。僕なんてすぐ折れちゃう。

“最年長”というテーマから浮かび上がった、二人の正反対の考え方。

山本   とまあ、あまり褒めあうのも気持ち悪いから『進化』の話をしよう。この本は“最年長”の秘訣とも言える30項目のテーマについて、それぞれの考え方を語り合う、という形で構成されているけど、二人の言っていることが見事に違う。

山崎   そうなんですよね。同じテーマにもかかわらず、正反対の考え方をしていることが多い。

山本   俺はコツコツとキャパを広げてきたタイプで、ジャイは元々あったキャパを埋めてきたタイプだからね（笑）。

山崎   努力しませんからね僕は。一番遅く球場に行って、一番早く帰る。

山本   ホントはもちろん、やるべきことはしっかりやってきたから今がある。それにしてもジャイは、結構いろんな秘密を暴露してるよな。あの人との確執とか、知られざる怪我の話とか。

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