フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
ソチでの初の「団体戦」に向けて――。
フィギュア国別対抗の見どころ紹介。
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byAFLO SPORT
posted2013/04/11 11:00
3月31日、東日本大震災の復興支援を目的とした慈善演技会に出場した高橋大輔。今季最後の戦いとなる国別対抗では、6位に沈んだ世界選手権の雪辱をはらしたい。
優勝候補はパトリック・チャンを擁するカナダ。
今回の優勝候補はおそらくカナダだろう。
男子のパトリック・チャンのみならず、四大陸選手権でタイトルを手にして自信をつけたケヴィン・レイノルズ、そして世界選手権では銅メダルを獲得したペアのデュハメル&ラドフォードなどが、チームをリードすることになる。世界選手権初出場で8位だったケイトリン・オズモンドも、まだまだ伸び盛りの先が楽しみな若手選手だ。
アイスダンスはヴァーチュー&モイアが不参加となったものの、ウィーバー&ポジェも世界選手権で5位になった組で、全体的にもっとも平均点が高いチームと言って間違いないだろう。
層の厚さでは他を寄せ付けないアメリカ。
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アメリカチームも、バランスよく4種目ともにハイレベルな選手たちが顔を揃えている。
GPファイナル2位だったアシュリー・ワグナー、世界選手権初出場で6位だった注目の若手グレイシー・ゴールドを筆頭として、新全米チャンピオンのマックス・アーロン、そしてベテランのジェレミー・アボットは世界選手権出場を逃しただけに、本大会に賭ける意欲も高いに違いない。
アイスダンスは世界チャンピオンのデイビス&ホワイトは出場しないが、2013年四大陸選手権で3位に入ったチョック&ベイツが出場。さすがに選手層の厚いアメリカだけあり、レベルの高い選手が揃っている。
ペアの世界王者率いるロシアはダークホースに!?
また油断できないのが、ロシアである。
ペアの世界チャンピオン、ヴォロサザール&トランコフが率いるロシアチームは、今シーズン欧州選手権女子で2位と3位に入ったアデリナ・ソトニコワとエリザベータ・トゥクタミシェワの2人が参加する。また男子では若手のマキシム・コフトゥンと、ベテランのコンスタンチン・メンショフのいずれも4回転をしっかり跳ぶ選手だけに、点を伸ばしてくる可能性もある。演技の内容によっては、トップ3に入ってくることも十分に可能な顔ぶれだ。