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没後40年で浮かぶ残影。
大場政夫の精神は死なず。
~帝拳ジム会長が明かした真実~
text by
前田衷Makoto Maeda
photograph byNIKKAN SPORTS
posted2013/01/25 06:00
1973年1月2日のWBA世界フライ級タイトルマッチ。チャチャイを倒し、5度目の防衛戦に勝利した大場は、この23日後に死亡。享年23だった。
この1月25日で、大場政夫が死んで丸40年となる。
現役の世界王者が愛車を運転中、高速道路でトラックに激突死するという痛ましい出来事は当時、日本中に衝撃を与えたものだった。
その3週間前にはタイの“稲妻小僧”チャチャイ・チオノイと死闘の末、12R逆転KO勝ちで世界フライ級王座5度目の防衛に成功したばかりだった。事故は試合の後遺症のせいではという説もあったが、これはどうか。相手のパンチを一瞬で見切る技を磨くボクサーには、過信からそれと自覚せずに高速で車を走らせる者も珍しくない。大場もそのひとりだったのではないか。