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ブンデスでトップクラスの数値が!?
後半戦、岡崎慎司が爆発する理由。
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byRUETERS/AFLO
posted2013/01/01 08:01
今年最後の試合となったドイツカップ3回戦、対1FCケルンとの一戦に岡崎は右足の故障をおして出場し、76分までプレー。守備にも貢献し、シュートを打つなど見せ場を作ったが残念ながらノーゴール。チームは2-1で勝利した。
「結果が出せれば自分のプレーがきちんと評価される」
岡崎はリーグ開幕前の8月18日のドイツカップ1回戦でゴールを決めてから、およそ3カ月間もゴールから見放されていた。その中には左足親指骨折のために3週間以上にわたり戦列を離れていた時期もあるのだが、岡崎はこう言い続けていた。
1ゴール決められれば、そこからあがっていけるはずだ、と。
果たして、11月14日のW杯最終予選のオマーン戦で決勝ゴールをマークして浮上のきっかけをつかむと、そこから調子を上げていった。8日後のヨーロッパリーグのステアウア戦で2ゴールを決める。豪快なヘディングゴールと調子のいい選手ならではのごっつぁんゴール。自らの理想に近い点の取り方だったと岡崎が振り返った試合だ。そして、12月1日のフュルト戦での決勝ゴールがあった。ゴールという結果を残せるようになったことで、状況は少しずつ変わり始めている。
「結果が出せれば自分のプレーがきちんと評価されるっていうことがわかりました。怪我が多い中で、そういうのをヨーロッパリーグや、ブンデスリーガで垣間見せることが出来たのは良かった。2013年につなげることが出来たかなと思うのでね」
もちろん、2013年、ゴールをさらに積み上げることができるかどうかはわからない。
しかし、ゴール数を増やしていけるのではないか、さらに評価をあげていくのではないか。そのような予感を漂わせた中で2012年をしめくくれたことは、岡崎にとって意義のあることだったのではないだろうか。