スポーツ・インテリジェンス原論BACK NUMBER
どんなスポーツの感動が待っている?
'13年上半期の注目イベント総ざらい。
text by
生島淳Jun Ikushima
photograph byAsami Enomoto
posted2012/12/31 08:01
ロンドン五輪、卓球の女子団体の準決勝でシンガポールを破って決勝進出を決めた瞬間の石川佳純と福原愛。5月の世界選手権ではどのような成長ぶりを見せてくれるだろうか。
ロンドン・オリンピックが、いまとなってはずいぶん昔のように思える。
ロンドンではたくさんのメダル、そして大量のビールを胃袋に落下させた記憶が残っているが、2013年も楽しみな年になりそうだ。
今回は、2013年上半期の注目のスポーツイベントをひと足お先にチェックしておこう。
3連覇を狙うWBC、フィギュアはソチ五輪の前哨戦。
ADVERTISEMENT
●ワールド・ベースボール・クラシック(3月~)
日本の3連覇がかかるWBC。まず、最初の山は3月8日から東京ドームで行われる第2ラウンドだ。日本は韓国、キューバと同じ組になると予想され、この3カ国のうち、2カ国だけがサンフランシスコで開催される準決勝に進むことができる。
過去の大会を振り返ると、日本は地元での試合の内容は必ずしもよくない。緊張が強すぎる印象がある。今回は緊張によるミスは、命取りになりかねない。
日本人メジャーリーガーの不参加で、やや熱が下がった印象があるが、第2ラウンドから負けられない試合が続く。
WBCが始まれば、一気に野球モードが全開になるはずだ。
●フィギュア世界選手権 (3月10日~3月17日まで、カナダ)
オリンピック前年の世界フィギュアは、非常に大きな意味を持つ。オリンピックの出場枠がかかった大会になるからだ。
世界フィギュアで、各国上位2人の順位の合計が「13」以下ならばオリンピックには3枠を確保できる。
日本からは、男子シングルで羽生結弦、高橋大輔、無良崇人、女子シングルは浅田真央、鈴木明子、村上佳菜子のメンバーだから、3枠確保は固いところだが、オリンピック前年の世界フィギュアでの順位は、そのままオリンピック・シーズンの「格付け」につながる。特に日本の男子はレベルの高い争いが繰り広げられているので、世界フィギュアの結果によって、オリンピックの勢力図が見えてきそうだ。
また、女子シングルでは浅田真央と金妍児の久しぶりの対決にも大いに注目される。今シーズンの浅田は演技構成点での評価が高く、以前とは違ったスケーターになった。対する金妍児も長い休養期間があったが、ドイツの国際大会で復帰、高得点をマークしている。
果たして、オリンピックの前哨戦でどのような結果が待っているだろうか?