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ひと味違うサッカー番組、
『FOOT×BRAIN』が書籍化。
~プロデューサーが語る切り口~ 

text by

二宮寿朗

二宮寿朗Toshio Ninomiya

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posted2013/01/05 08:00

ひと味違うサッカー番組、『FOOT×BRAIN』が書籍化。~プロデューサーが語る切り口~<Number Web> photograph by Sports Graphic Number

『フット×ブレインの思考法 日本のサッカーを強くする25の視点』 テレビ東京 FOOT×BRAINプロジェクト編著 文藝春秋 1300円+税

「FOOT×BRAIN(フットブレイン)」は従来のサッカー番組と少々毛色が違う。

 日本代表、欧州サッカーなどの試合映像をメインに構成されるのが一般的だが、フットブレインは「日本サッカーが強くなるためにできることのすべて」をキーワードにしたテーマ重視のトーク番組だ。テーマは選手そのものに焦点を当てることもあれば、スカウト、通訳にレフェリー、ホペイロ(用具係)と多岐に及ぶ。かなり渋い線をついてくるのだ。

 しかしマニアックなファン向けなのかと聞かれると、そんなことはない。勝村政信&杉崎美香の両MCによる軽妙なトークさばきも手伝って、ライトなサッカーファンにも分かりやすい作りになっている印象を受ける。放送開始から1年半、番組も広く認知されるようになってきた。

他の番組、雑誌に載っていないテーマを軸に企画を考えていく。

 本書では放送で特に反響の大きかった「25の視点」が紹介されているが、そもそもこのテーマ設定はどうやって決まっているのか。番組プロデューサーの加固敏彦氏に聞いてみた。

「10個の企画があったとして、オンエアにこぎつけるのは大体1つぐらい。他の番組でやっていたり、雑誌に載っていたりするものは基本的に外しますから。今なぜこのテーマをやるべきなのか、それが深くて面白そうだなと思えるものだけを取り上げていこうという考えです。選手が主役でないテーマでも、面白いと言ってもらえるとやっぱり嬉しいですね」

 この番組の特性をうまく引き出していたのが、昨年11月にオンエアされた「理想のクラブとは何か」。観客動員に苦しむJクラブのなかで健闘している川崎フロンターレにスポットを当て、中村憲剛選手とプロモーション部部長の天野春果氏の2人を番組に呼んでサポーター、ファンに対するアプローチを聞いている。

【次ページ】 いろんな角度から、サッカーをより身近に感じてほしい。

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