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アカデミー賞監督がひと目ぼれした、
女性格闘家ジーナ・カラーノの肉体美。 

text by

橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

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photograph by(C)2011 Five Continents Imports, LLC. All rights reserved

posted2012/07/29 08:01

アカデミー賞監督がひと目ぼれした、女性格闘家ジーナ・カラーノの肉体美。<Number Web> photograph by (C)2011 Five Continents Imports, LLC. All rights reserved

スティーブン・ソダーバーグ監督作品『エージェント・マロリー』(洋題『ヘイワイヤー(Haywire)』)で初主演を果たしたジーナ・カラーノ。2009年に出場したストライクフォース以後は試合には出場しておらず、女優業に専念している。

余すことなく引き出された、肉体美と身体能力。

 ソダーバーグは、MMAファイターとしてではなく、大型新人女優としてのカラーノの魅力を引き出すことに力を入れている。フォーカスされるのは、意思の強さを感じさせる瞳や身体能力、それに肉体美。

 フロントチョークを仕掛ければ天井からのカメラが胸の谷間を捉え、タイトなドレスをはだけて三角絞めを極めるシーンにはエロティックな雰囲気さえ漂う(太ももに顔を挟まれて失神する敵が愉悦の表情を浮かべているように見えるのは偶然ではないはずだ)。

 ソダーバーグは彼女の魅力によほど惚れ込んだのだろう、映画は続編の存在を匂わせる作りにもなっている。現在は女優業に専念しているカラーノの次回作は『ワイルド・スピード』シリーズの6作目だという。

25年前は理解されなかったMMAの技の数々。

 カラーノが三角絞めで敵を絞め落とす場面で筆者が思い出したのは、ホイス・グレイシーの兄ホリオンが格闘シーンの振付を担当した『リーサル・ウェポン』だ。

 25年前に公開されたこの映画では、三角絞めが“首を折る技”として描かれている。当時はそうしなければ観客が理解できなかったのだろう。

 だが現在ではMMAの普及により、トライアングル・チョークが頸動脈を絞める技だということが(少なくともスポーツやアクション映画が好きな層には)常識になっている。『エージェント・マロリー』は、ことさらにMMAをフィーチャーしていないからこそ、MMAの認知度が本物であることを逆に証明しているのだ。

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