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<私が山に登る理由> 山好きのバイブル・山と溪谷編集部のみなさん 「自由を楽しむ山の達人たち」
text by
林田順子Junko Hayashida
photograph byNanae Suzuki
posted2012/07/26 06:00
「山と溪谷」編集部の横尾絢子さん。
神谷さんが沢登りを愛する理由は「自由」だから。
子供の頃から親に連れられて、登山はしていたんです。中高は遠ざかっていたんですが、大学で上京したら無性に自然と関わりたくなって、ワンダーフォーゲル部に入部しました。その後も社会人山岳会に入ったり……。
そのなかで普通に歩くのも、岩登りも雪山も一通りやりましたけど、一番好きなのは沢登りですね。何が楽しいって「自由」なんですよ。ハイキングだと登山道を歩かなくちゃいけない、岩登りも自由なようで、結構ルートが限られていたりする。それが沢登りだと違う。滝を迂回しても、垂直に登ってもいい。水の中を行こうが河原を歩こうが本当に自由。それに稜線や尾根を歩くと色々と先が見えますよね? でも谷の中って先が見えないんです。
角を曲がると大きな滝やきれいな河原が急に現れる。何が起こるか分からないサプライズもいいんです。易しい沢登りだとルンルン気分で楽しく歩けるし、滝を本気で登ろうと思ったら真剣になるし、緩急のある山登りも僕にあってるんでしょうね。
◇ ◇ ◇
◆神谷浩之さんへのQ&A
Q1 登山歴は?
A1 20年
子供の時から親に連れられ登っていましたが、自分で登りはじめたのは18歳。
Q2 登山の頻度は?
A2 沢登りは年2~3回
最近は子供(4歳、1歳半)を連れてのファミリー登山がメインで月1~2回。
Q3 初めて登った山は?
A3 奥多摩の雲取山です
大学時代に登りました。子供のころに登った山で記憶にあるのは白馬岳と八ヶ岳。
Q4 あなたのこだわりは?
A4 ハンマー
ルートを切り拓くハンマーは自由の象徴。これは手になじむ重さがお気に入りです。
Q5 あなたの「一名山」は?
A5 劔岳です
岩があって、雪があって、森も沢もある。日本の山のすべての魅力がつまった山。