田中理恵の名言
理恵は理恵。そう思えるようになりました。
田中理恵(体操)
2012/07/05
「難しい技でも、いとも簡単にやっているように見せるのが、レベルの高い体操だと思うんです。でも、技の難度を上げれば、綺麗な演技をするのは難しくなる。技をやらなければ体操じゃない」。'11年春に段違い平行棒でマロニーという手放し技を取り入れたが、手首への負担が大きすぎるためにこれ以上、難易度の高い技に挑戦するのは無理と悟った田中は、技の美しさに磨きをかけることに方向性を変える。最後まで指先をまっすぐに伸ばしているか、笑顔は苦しそうではないか……。技の乱れを排除し、寸分の妥協もない「美しさ」を追い求めたのである。難しい技に挑戦したいというアスリートとしての葛藤を抑え、「安定性を重視した体操」でオリンピックの大舞台に挑む。
Number806号(2012/06/21)