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メルセデス・ベンツが送り出す、シリーズ最後のスポーツカー。 

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高成浩

高成浩Seikoh Coe(POW-DER)

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posted2010/04/23 06:00

メルセデス・ベンツが送り出す、シリーズ最後のスポーツカー。<Number Web> photograph by Number編集部

 '10年3月14日、F1が開幕。最高峰のモータースポーツに世界中が熱狂するのは、人間が本能的にスピードに憧れるからだろう。その証拠に、この不況の時代でも高性能なスポーツカーだけは、売れ行きを伸ばしている。

 たとえば、高級セダンのイメージが強いメルセデス・ベンツにも、SLRマクラーレンというスポーツモデルがラインナップしている。そのままサーキットを走れるほどの性能が、個性とスピードを求めるファンに人気だ。今回紹介するクルマは、このSLRシリーズの最終章を飾る1台である。

F1のテクノロジーも投入した「SLRスターリングモス」。

 メルセデス・ベンツは乗用車の販売だけでなく、昔からモータースポーツで精力的に活動している。1894年のパリ~ルーアン・レースを皮切りに、第2次世界大戦を挟んだ長い期間、数々のレースで表彰台を独占。近年はドイツツーリングカー選手権やF1へ参戦している。

 そんなメルセデス・ベンツのスポーツマインドを結集させたのが、往年の名レーサーの名前をそのまま頂いた「SLRスターリングモス」だ。F1のテクノロジーを駆使したフルカーボン製のボディにはV型8気筒5.5リットルスーパーチャージド・エンジンが搭載され、最高出力650ps、最高速350km/h、0~100km/h加速約3.5秒以下を誇る。

 世界限定75台、1億円を超す高価格にもかかわらず、2シータ―のオープンカーであるのは、このとてつもない動力性能を純粋に楽しむためだ。

 実用的なミニバンやハイブリッド車がもてはやされている現在において、スポーツドライビングを堪能するためだけに造られたスターリングモスは、存在そのものが贅沢なクルマといえるだろう。

 もしかしたら、ガソリンを燃焼させて走るこれほどの名車は、二度と出てこないかもしれない。

Mercedes-Benz SLR Stirling Moss

基本的なメカニズムはSLRマクラーレン(写真上/7000万円)から継承。横出しマフラーなどのディテールや、「クリスタルカシタライトブラック」のカラーが特徴的。1億1000万円。

(問)メルセデス・コール (電話)0120-190-610

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