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野球漫画『グラゼニ』的視点で知る、
“ゼニを稼げる”ルーキーの見分け方。
text by
中村計Kei Nakamura
photograph byHideki Sugiyama
posted2012/03/16 10:30
「雄叫びとかガッツポーズは自然と出る。来年もピンチを抑えたら、自然にやっちゃうと思います」と発言している田中は、今季も相手をねじ伏せるような投球を見せてくれるはず。星野監督も雄叫びを容認するコメントを出している。
稼げるルーキーには「偉い人」は必要無い!?
昨秋のドラフト会議の直後、こんな興味深い記事があった。千葉ロッテマリーンズが交渉権を獲得した東洋大の藤岡貴裕が、さっそくロッテの左のエース、成瀬善久に弟子入りを志願した。すると、成瀬が「目指すところはみんな同じではない。芯を持って欲しい」とやんわりと拒否したというのだ。
それは単に謙遜したわけではなく、プロ野球界の先輩として、プロになる以上、最初から「偉い人」はつくらない方がいいと暗に示したかったのではあるまいか。
だとしたら、これ以上ないアドバイスである。
今季のルーキーたちを『グラゼニ』的視点で観察してみるのもおもしろい。年俸を上回る選手と、そうでない選手と相対したときの表情の変化を読み取るとか。そうすれば、ある程度、グラウンドで稼げるルーキーか、そうでないかがわかるかもしれない。