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クロップ監督が異例の長期契約延長。
欧州制圧を狙うドルトムントの野望。
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byItaru Chiba
posted2012/02/12 08:01
2016年6月までの契約延長が決まったクロップ監督。全うすれば、8シーズンでクラブ史上最長期間となる
主力スポンサーとの契約延長も締結し、財政面も盤石に。
クロップ監督とツォルクSDとの契約延長が決まった週、優勝を争うライバルが軒並み引き分けたために、今シーズン初めて勝ち点の差をつけて単独首位に躍り出た。
極めつけは、その週の最終日である日曜日の夕方に発表された、ユニフォームの胸スポンサーを務めるエボニク社とのスポンサー契約の延長だ。
新たな契約期間はクロップやツォルクと同じく、2016年6月末まで。さまざまなオプションがつき、最大で年間1500万ユーロを支払う契約だ。これは、フォルクスワーゲン社が実質的な親会社として年間3000万ユーロ以上を支払うヴォルフスブルク、ドイツテレコムとの巨額契約を結ぶバイエルンに続く、数字だ。
『WAZ』紙はドルトムントに明るいニュースが続いた週末を「ドイツ王者らしい週末」と表現し、ベッケンバウアー氏は「ドルトムントは紛れもない優勝候補だ」とたたえた。
ドイツの人気クラブから、ヨーロッパの人気クラブへ。
ドルトムントは、さらにスピードを上げて走り出していくことになる。