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<私とカラダづくり> 中村獅童 「役づくりとは、カラダづくりである」 

text by

君塚麗子

君塚麗子Reiko Kimizuka

PROFILE

photograph byNaoya Sanuki

posted2012/01/05 06:00

<私とカラダづくり> 中村獅童 「役づくりとは、カラダづくりである」<Number Web> photograph by Naoya Sanuki
理想のカラダは人それぞれ。みんな何かを変えたいと思ってる。
そこで雑誌Number Do「理想のカラダのつくりかた。」では、
100人のトレーニングを大公開。ウェブでは今回、
歌舞伎はもちろん、映画、ドラマなどで幅広く活躍する歌舞伎役者
中村獅童さんのカラダづくりを特別公開します。

「僕、カラダを鍛えるとか、そういうのほとんどしないんですよ」と中村獅童は平然と言う。「歌舞伎は貫禄があるぐらいの方が見栄えがする」というのがその理由。しかし、テレビ、映画、現代劇の舞台まで幅広く活躍する彼には、カラダづくりをしなくてはいけないときもある。

歌舞伎とドラマのカラダづくりではどう違うのか?

 歌舞伎役者って、稽古自体が筋力トレーニングみたいなものなんですよ。10kg以上ある衣装を着て踊ったり、立ち回りしたり、辛い体勢やポーズも多いし。キメのポーズでラクな恰好ってないからね(笑)。重心をしっかり置くことが基本で、そういう稽古をするわけだから自然に鍛えられるし、筋力もつくんです。でも体重は落とさない。カラダを絞って頬がこけたりすると白塗りや隈取がのらなくなっちゃうからね。

 ただ、歌舞伎以外の仕事のときはそうはいかない。

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(2011年)6月に「淋しいのはお前だけじゃない」という舞台の主演を務めたんです。僕にとって2年ぶりの現代劇の舞台でしたが、このとき1カ月ちょっとで7、8kg体重を落としました。現代劇だったらこれぐらいかな、と自分が思うカラダにしてから舞台に臨みました。いや、辛かったですよ。ここ(トータル・ワークアウト 六本木ヒルズ店)に来てけっこうハードなトレーニングをして、脂質・糖質を極力抑え、もちろんノンアルコールという食事制限もしていますからね。

映画「ピンポン」では、卓球チャンピオンを想定したカラダづくりを。

 僕がジムに通い出した最初のきっかけは映画「ピンポン」への出演が決まったときです。卓球チャンピオン役だったので、それを想定したカラダづくりを当時しました。

 直接的に演者を観る舞台か、スクリーンや画面を通して観る映像かによって見え方って全然違うじゃないですか。だから目指すカラダも自然に違ってくるんです。

 映画って急にオーディションが設定されて急に決まったりするんですよ。だから、ついちょっと前まで歌舞伎の舞台をやっていたのに突然「映画決まりました」って言われるとちょっと困る(笑)。しかも「硫黄島からの手紙」みたいな日本兵の役とかね。

 今(取材したのは2011年11月)は年明けの初春大歌舞伎を控えての稽古中で、6月に減量したばかりっていうのもあるから特別なことはしていないです。

 歌舞伎役者として舞台に立つのなら本当にこのまま。トレーニングなんてやりたくないんですよ。

中村獅童のカラダづくり3カ条

  きちんとした目標を設定する。
  短期間で一気に目標を達成する。
  バランスよく全身を動かす。

中村獅童  Shido Nakamura◆

身長:177cm 体重:70kg 体脂肪率:13%ぐらい

1972年9月14日、東京都生まれ。6歳で日舞の稽古を開始、'81年8歳のときに歌舞伎座で初舞台を踏む。'02年に出演した「ピンポン」で国内の映画新人賞5冠を達成。'12年1月2~ 26日「平成中村座 壽初春大歌舞伎」に出演中。

―――― Training Menu ――――

下半身の筋力に重点をおく日は、レッグプレス、スクワット、レッグカール、ラットプルダウン、さらにベンチプレスなどのトレーニングを行なう。パーソナル・トレーナーと相談して調整する。

―――― Key Item ――――

減量中はジム内のカフェで脂質・糖質を極力抑えたメニューを摂る。

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