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プロ4年目にして初の優勝「0」。
石川遼の今季3つの誤算とは? 

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雨宮圭吾

雨宮圭吾Keigo Amemiya

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photograph byYusuke Nakanishi/AFLO SPORT

posted2011/12/07 10:30

プロ4年目にして初の優勝「0」。石川遼の今季3つの誤算とは?<Number Web> photograph by Yusuke Nakanishi/AFLO SPORT

東京よみうりカントリークラブで開催された今季最終戦の日本シリーズJTカップ。石川は首位で最終日を迎えたものの、スコアを伸ばしきれず逆転優勝を果たした藤田寛之と3打差の3位で大会を終えた

3つ目。プライベートの不祥事がプレーに与えた悪影響。

 コースを離れた場所にも誤算はあった。今季の石川はプライベートな話題でいくつか世間をにぎわせたからである。

 シーズン終盤には恋人の存在を自ら公表し、その前後は石川や交際相手の周辺はかなり騒がしかったようだ。とはいえ、今年になって急に彼女ができたわけではないし、最終的には見送ったもののプレジデンツ・カップでお披露目する計画も石川自身が考えて準備を進めていたもの。「石川遼はオンナができてダメになったな」という意見は的外れで、恋人騒動が今季の成績と直結していたとは思えない。

 むしろ、本人にとってショックだったのは6月頃に発覚した無免許運転のほうではなかっただろうか。優等生的なイメージが定着していた石川にとって初めての不祥事。今年になって米国で国際免許を取得したのだが、一定の条件を満たさなければ日本国内では無効だと知らずに運転していたのである。

 無免許運転に気づいた直後のダイヤモンドカップ、そしてそれが明るみに出る直前の日本ツアー選手権シティバンク杯宍戸はいずれも予選落ちに終わった。特にツアー選手権ではプロ転向後の自己ワーストスコアを記録するなどブービーの119位。メンタル面が大きく影響するショートパットを次々に外していく様は、不祥事による動揺が心中にくすぶっていたように映った。

結果を出せなかった苦しみは「成長」の糧になる!

 階段を飛び越すようにして成長してきた石川だからこそ、小さな一歩では停滞して見えてしまう。マスターズで初めて予選を通過し、米ツアーでの優勝争いも経験した。結果が出ずに苦しんだ時期の経験もすべて「成長」と言えるはずだ。

 それでも石川の心は悔しさでくすぶっている。だから、自らを見つめ直してこう思う。

「完璧がない世界だからこそ、自分次第で甘くも厳しくもなれる。マイナスな意味ではなく、常にもっとできるんじゃないかという気持ちをもっていないといけない。一番下手だから練習しないといけないという気持ちが、プロ1年目、2年目はありました。これからももっとそういう気持ちをもっていかないといけないし、悲観するまでいかなくても満足はしない。そういう姿勢でいきたい」

 最後に石川が今季残した数字をもうひとつ。国内ツアーと海外メジャーの賞金全額と1バーディー10万円のバーディー基金を合わせて東日本大震災の被災地に送ると決めた石川の義援金。合計金額は1億3348万2603円になった。

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