野球善哉BACK NUMBER
日本Sの流れを変えた、あの一瞬。
ソフトバンクが中日に競り勝った理由。
text by
氏原英明Hideaki Ujihara
photograph byHideki Sugiyama
posted2011/11/21 12:15
両チームが球場を去る間際、秋山監督自らが落合監督に歩み寄っていった。お互いの健闘をたたえ合い、最後は握手をし、抱き合って別れた
「こういう展開になると感じていました」(秋山)
秋山幸二監督は優勝をこう振り返った。
「本当に中日さんの投手力が良いので、なかなか点が取れませんでしたが、うちのピッチャーも粘り強く投げてくれました。こういう展開になるのではないかと感じていました。短期間決戦なので、調子の良い人をどんどん使おうとした。みんなそれぞれ一生懸命力を出してくれた」
やはり、ソフトバンクは強かった。
交流戦、レギュラーシーズン、ポストシーズンを全て制するほど、他を圧倒する力をもっていた。
ただ、そんな中にあって、日本シリーズ最終戦まで持ちこみ、盛り上げた中日の戦いぶりを忘れてはいけない。
粘りに粘った、最強のチャレンジャーだった。