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世界の高さを恐れない
小さなエースが躍動する。
~W杯バレー、米山裕太への期待~
text by
米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph byAFLO
posted2011/11/19 08:00
攻守のバランスがとれた米山が入ると、コート内におけるボールの流れがスムーズになる
11月20日、バレーボールの男子W杯が開幕する。対戦する11カ国すべてが世界ランキングでは18位の日本より格上だが、来年のロンドン五輪世界最終予選、そして五輪本番につなげるために、日本は1勝でも多く挙げたい。
北京五輪では1勝が遠く、昨年の世界選手権は13位。その後はアジア大会で優勝するも、今年5~7月のワールドリーグは1勝11敗に終わった。世界のバレーは高さやパワーに加え、緻密さや組織力、速さといった、本来なら体格が劣る日本が勝らねばならない点においても急速に進化している。
広げられた世界との差を埋めようと、日本は急ピッチでコンビの高速化やブロックの強化に取り組んだ。9月のアジア選手権でも5位と低迷したが、ここにきてチーム状態は徐々に上がってきた。攻撃の軸であるオポジットの清水邦広が怪我から復帰したのも明るい材料だ。