プロ野球PRESSBACK NUMBER
セは5番打者、パは3番打者。
CSファイナルの鍵を握る男たち。
text by
田口元義Genki Taguchi
photograph byHideki Sugiyama
posted2011/11/01 12:00
守りの落合野球の要として活躍する谷繁元信は、その監督をして「4番の代わりはいるが谷繁の代わりはいない」と言わしめるほどのキープレイヤー。12月には41歳になるが、リーグ優勝からの日本一を目指し、以前と変わらぬ全力プレーでポストシーズンにのぞむ
“クライマックス・シリーズ男”は4人のうちの誰に?
前の打席を絶対に無駄にはしないことが中島の最大の魅力でもある。
'08年の日本シリーズ初戦。死球を受けた次の打席で、「デッドボールを出した後のピッチャーは、意外なくらい内角には投げてこない」と巨人・上原浩治の心理を冷静に読み解き、勝ち越し弾を放った。
この判断力が、今年のファーストステージでも生かされた形となった。延長11回には、榊原諒が投じた外角の速球を迷わずに振り抜き右中間へ二塁打。実質、この一打で西武は勝利を手にしたと言っていいだろう。
ファイナルステージの相手であるソフトバンクからすれば、打席や投手が変わろうとも、中島へ同じ攻め方をすることは命取りになりかねない、ということだ。
セ・リーグは谷繁と宮本のゲームを読む力。パ・リーグは内川と中島のポイントゲッターとしての働き。11月2日から始まるCS最終決戦では、ひとつでも多くの意味ある打席を構築できた選手が、チームを頂上決戦へと導くはずだ。