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秋場所でようやく吹いた
日本人力士たちの“風”。
~琴奨菊、稀勢の里、豊真将~
text by
佐藤祥子Shoko Sato
photograph byKYODO
posted2011/10/15 08:00
琴奨菊は口上で、『五輪書』から厳しい稽古の重要さを説いた「万理一空」の言葉を引用
横綱白鵬の20回目の優勝で幕を閉じた大相撲9月秋場所。
「横綱っていうのは、なりたくてなれるものじゃない。やることをやったあとは、運命です。星――“そういう星のもと”に生まれた人しかなれないものだから」
2度目の綱取りに挑んだ大関日馬富士は、場所前、自分自身に言い聞かせるようにこう言っていた。だが、第70代横綱――モンゴルの夜空に「70番目の星」は輝くことなく、唇を噛んだ。5日目までの序盤戦ですでに3敗。早々に夢は潰え、綱取りどころか、勝ち越しがやっとの成績で千秋楽を終えた。同じく大関昇進が掛かっていたモンゴル出身の鶴竜も序盤戦から振るわず、9勝6敗の成績で昇進ノルマの11勝には届かなかった。