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大関琴奨菊と稀勢の里、
新ライバル物語が始まる。
~2場所連続日本人大関誕生は?~
text by
佐藤祥子Shoko Sato
photograph byKYODO
posted2011/11/13 08:00
新番付発表後、稽古場に飾られる名札を手にする琴奨菊。地元での初優勝に期待が集まる
ベテラン大関魁皇からバトンタッチを受けた琴奨菊が、新大関としてご当地・九州場所の土俵に上がる。昨年の九州場所では、中学時代からのライバルである豊ノ島が白鵬と優勝争いを繰り広げ、1期遅れて入門した稀勢の里が白鵬の連勝記録をストップさせた。「この2人の活躍が大関昇進への自分の原動力になった」と明かす。
場所前の琴奨菊は、なかでも稀勢の里をライバル視していることを強調し、素直にその心情を吐露するのだった。
「僕は大関初挑戦だった名古屋場所から本当に一生懸命に頑張って、感情面やメンタルの弱さも出しながら、カツカツの状態でやっと昇進できた。でも、稀勢の里は僕と違う。感情面を表に出すこともなく、ただがむしゃらに相撲を取っているように見え、それであれだけの強さを持っている。僕よりもずっと『のびしろ』があるように思えるんです」