青春GOLF ――石川遼に密着! BACK NUMBER
ミリオンヤードカップでの連覇ならず。
韓国から見た「イシカワリョウ」とは。
text by
雨宮圭吾Keigo Amemiya
photograph byKYODO
posted2011/07/06 10:30
6月30日に行われた公式会見で、韓国メディアから海外で結果が出ない理由について問われると「単に僕の技術のせいだと思っている。精神面ではなくて、自分のゴルフの力が足りません」と語った石川
石川遼に対する韓国メディアからの注目度は意外と高い。
大会中は対戦相手のいかんに関わらず、石川の組にはギャラリー整理のスタッフが他の組より多く配置され、開幕前には日本の選手でただひとり中継局の韓国KBSからインタビューを受けていた。
同局の担当ディレクターはこう語る。
「昨年の大会に出た時にすごくかっこよかったので印象に残っている。実力もあるから韓国でもたくさんの人がファンになっていると思うよ。この大会に出るY・E・ヤンは米ツアーで活躍している韓国の有名選手。石川もすぐに米ツアーに出るようになるかもしれないし、2人の対決を先取りして見られるのが今大会の見所でもあるんだ」
ゴルフの実力は「予想していたよりも弱い」と記者の評価は手厳しい。
みんなが盛んに口にするのは「かっこいい」とか「さわやか」であるとかイメージの部分の話で、日本でも共有されているようなパブリック・イメージは韓国でもある程度浸透している。では肝心なゴルファーとしての石川遼はどう見られているのだろうか。
その疑問にはスポーツ朝鮮でゴルフ担当をしている朴在浩(パク・ジェホ)記者が答えてくれた。
「石川といえばローリー・マキロイと比べられるぐらい期待の大きい選手だった。米ツアーやメジャーにも何度も出場してきたんだから、実際にそういった選手になるチャンスはあったはずだ。でも、時々いいプレーはしているけど思ったような結果は残せていない。予想していたよりも弱い面を見たな、と韓国の人は思っている」
率直な意見である。海外での戦績の物足りなさというのは日本のファンも感じていることだろうが、お隣の国でも印象は変わらないのだ。自国の選手であるという贔屓目がない分、余計に物足りなさが強いのかもしれない。