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「ビッグ3」の背中を追って。
遅れてきた大器、岩嵜翔。
~厚み増すソフトバンク先発陣~
text by
永谷脩Osamu Nagatani
photograph byNIKKAN SPORTS
posted2011/06/19 08:00
西武を6回3安打2失点に抑えての初勝利。同世代の投手たちに「追いつきたい」と語った
ソフトバンク・岩嵜翔が、高校生ドラフト1位指名を受けた'07年は、タレントの揃った年だった。“ビッグ3”として注目された日ハムの中田翔、ヤクルトの由規、同じ千葉県で甲子園出場を競い合ったロッテの唐川侑己が同期生。3人が一軍で活躍する中、岩嵜は素質を評価されながら、結果を残せずにいた。
元エース・斉藤和巳を一回り小さくした体型から“小カズ”と呼ばれた時代もあったが、1年目のファーム選手権で力投。MVPに輝き、当時の石渡茂二軍監督を「王監督に恩返しができる素材が出てきた」と喜ばせた。だがこの後、力を発揮できず、未勝利のまま、昨シーズンは3敗を喫している。